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更新

2011年08月02日
☆花術師4章「桃源落花」の1話目を更新しました。
この章はさほど長くなりません。…ならないはず…


☆メールくださった方々、ありがとうございました!嬉しく拝見しております。PCの前ででれでれしてます。
楽しんでいただけましたらとても嬉しいです! 


こっそりいくつかにプチレス。
★そういえばキャラ投票、懐かしい…、としみじみ思い出しました。

★ええ、Fのヒロインはリュイです(きっぱり)。

★(*´∀`*)ノシ けびさま〜v
 



☆日常つぶやき。
このあいだ、室内スリッパが片方、行方不明になったんですよ。おっかしいなーどこにいったんだろう、と思ってたんですが。
なぜかテーブル上のPCプリンターにかぶせているカバーの下から出てきました。なんでやねーん。



【girl and the Beast】……F。響の響による響のためのエル話。以前に書いた覚えのあるアホな獣ネタの第二弾です。
本編とはなんの繋がりもない内容です。別物と考えていただければ……といいつつも、F本編を読まれていないと、わかりにくいかもしれないです。
※注意:エルの実際の見た目はデカく、はっきり凶悪です。響だけがかわいいと信じています。



 元の世界から持ち込んだバッグの中に、シュシュが入っていることに気づいた。
 私、髪が長いほうだから以前はよくシュシュとかカチューシャとかアジアンなかんざしとか、その他いろいろなヘアアクセサリーを使ってたんだ。大好き。
 バッグの中に入っていたシュシュはビーズとか端切れ的レースとかをふんだんに盛り込んだ、ナチュラル系のボリュームのあるやつ。お気に入りのひとつだ。ううん、かわいいけれど今のかっこうには合わないな、これ。
 ちょっと切なくなりながらシュシュを見ていると、ひびきなにしてるの? という感じでエルが近づいてきて、私の腕にぴとりと鼻先を押しつけた。もうエルってば本当愛らしいんだから。
 そうだ、このシュシュ、エルに使っちゃえ。
 私はいそいそと、エルの髪……というか、たてがみ? あたりの毛を束ね、無理矢理シュシュをつけてみた。
「か、かわいい! やだ、エル、かわいい、すごくかわいい…!」
 私は感激した。なんていうんだろう、エルはどちらかといえば大きくて厳ついしコワモテ系かもしれないんだけれど、それがギャップとなってて、とてもいい。
「エルはほんと、なんでも似合うね」
「きゅうん…」
「エル恥ずかしがってるー、かわいー!」
「きゅうううん」
 恥じらって全身の毛を膨らませているエルに、私はだきついた。
 
 
 そんな響の様子を離れた場所から茫然と眺める男が四人。
「かわいいだと…? あの魔物としか思えぬ狂暴な姿をした巨獣のどのあたりがかわいいと!? 」
 イルファイが堪えきれずに低く怒鳴ると、そばにいた王子が深々とうなずき、全面的に同意をしめした。響に極めて崇敬を抱く率帝は率直に賛同していいものか迷い、結局は沈黙を守った。
 リュイが微妙な表情を浮かべながらぽつりとこう告げた。
「おそらく響は、愛らしい小動物のように考えているのでは」
「小動物…」
「あれが…」
 愕然と呟いた王子とイルファイが、エルのほうへ目を向けた。そこには、儚くさえ見える華奢な少女(注:異世界の人々は皆、体格がよく長身なため、響はとくに小柄に見える)に、今にも噛みつき食いちぎろうと——いや、じゃれつこうとしている獰猛な聖獣の姿があった。まちがっても小動物などではない、という揺るぎない確信が男たちの胸をよぎった。
「あの、もしかすると響様の場合、神の目として見られているため、聖獣が本来とは別の優美な姿に映っているのでは?」
 と沈黙を破り捨てて、率帝がもっともらしい推論をのべてみた。なるほど、と目からうろこの様子で王子とイルファイが感心した。そういうことなら納得できる。普通の感覚ならば、あの恐るべき凶悪な姿を持つ獣を愛らしいとはとらえない。
 しかし、平静を取り戻した男たちの心に、リュイが大岩のごとき真実を投げ込んだ。
「いえ。響は風神の眷属です。ゆえに、大気を震わす声などならば神力が働くでしょうが、目のほうは我らと同じなのではと思いますが」
 皆、絶句した。リュイの指摘は正鵠を射ている。そう思ったためだ。
 ならば響は本当に……、と男たちは全員、じゃれあう少女と獣をふたたび凝視した。どう見ても、か弱い少女が猛獣に襲われているとしか思えぬ寒々しい光景だった。



 そして、悩みを深める四人の様子を、やや感激しながら眺める男がいた。
「殿下、扱いに難しい魔術師や率帝までも、見事掌握されたのですね、なんとご立派になられたことか…」
 バノツェリは一人、そっと潤んだ目を拭った。

(終わり)
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