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2025年01月24日
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接触編3です。
2013年07月18日
今日も暑いです!
★メールくださった方々、ありがとうございます!
新刊、楽しんでもらえますようにー!
・メールくださった方のお名前を拝見し、もしかして以前にもくださった方だろうか!とどきどき喜びつつ。
初めましての方も、「前からサイトに来てるよ〜」な方も、どうもありがとうございます。
★華神・接触編の3です。
(読んでくださる方は、折り畳んでる記事をクリックください)
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★華神・接触編の3です。
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★華神戯譚【秘密の接触編3】
「……到着したのはいいものの、胡汀さんは留守っぽい」
正直なところ、残念に思うよりホッとする気持ちのほうが強かった。
人間、怖い。
できるなら会いたくない、っていうのが本音だ。
そこで屋敷の板縁に、隼鉄の塊と霊酒を置くことにした。
「……よ、喜んでもらえますように」
見れば見るほどプレゼントらしくない隼鉄の塊に、願掛けしておく。
背中にはりついていた椰真が、私の顔を覗き込んだ。
「くけ。椰真が、知夏が来たと伝える」
ありがとう、と笑って、再び椰真にぷらーんと抱きかかえられ、帰路を辿った。
★
その数日後、椰真が「胡汀が知夏に渡せと」と言って、きれいな布に包んだものを持ってきた。
布のなかには、きらきらした石付きの耳飾りがあった。
「これって隼鉄のお礼ってこと?」
椰真に尋ねると、こっくり頷いてくれた。
「胡汀さんはあの隼鉄、喜んでくれてたかな?」
「けけ。しばらく身じろぎせず隼鉄を抱えて喜んでいたぞ」
「そ、そうかあ。本当に喜んでもらえたんだ」
「純度の高い貴重な隼鉄だと言っていた」
それで、この耳飾りをお礼に?
「でも、助けれくれたお礼の品に、お礼?」
よく見たらこの耳飾りの石、小さいけれどかなり貴重なものだ。
「……ね、椰真。悪いんだけれどもう一回、私を胡汀さんのところに運んでくれる?」
「きけ?」
——誰が予想しただろうか、ここから胡汀さんと私の文通ならぬ熾烈なプレゼントバトルが始まるなんて。
っていうか胡汀さん、いつまでお礼にお礼をするつもりですか!
「やめ時が、わからない……っ!」
胡汀さんが贈るのをやめてくれたら、それで丸くおさまるのに! 私からやめるのは変だよね?
もしかしたら胡汀さんも意固地になっているんじゃないかと思ったのは、七回目のプレゼントが届いたときだった。
今回は翡翠玉の腕輪。なにこれかわいい。
一粒だけ花の形をしていて、あとは丸型。椰真の言によると、鉄狩り師な胡汀さんは細工も得意らしく、なんと自分でこの飾り物を作っていると。
「負けない、私絶対負けない!!」
すでに最初の目的を見失いながらも、私はせっせとお返しのプレゼントを用意した。
リボン付き隼鉄は標準装備、その他に今回は、ぬまごえ様さえ美味のあまり静かに涙した、幻の黄金茶をつけておく。幻楼亭でも出していない最高級の茶葉だ。これなら勝てる!
そう確信したのに七日後、意匠を凝らした見事な珊瑚の髪飾りが届いた。なにこれマジで国宝レベル。胡汀さん凄まじい……! というか、負けず嫌い…!
つづく
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